明治6年(1873)旧5圓金貨(縮小)【MS66】
明治6年(1873)旧5圓金貨(縮小)【MS66】Japan Meiji gold 5 Yen Year 6 (1873) old type
当店初の日本近代金貨となります、近年注目度爆アゲ中の明治6年(1873)旧5圓金貨(縮小)【MS66】をご案内させて頂きます。
新貨条例に基づき、明治政府により日本初の本格的金本位制度下で発行されました。
重量:8.33 g
直径:21.82 mm
発行枚数:3,148,000
彫金師:加納夏雄
鑑定番号(NGC)6657545-001
明治3年から明治30年まで旧五圓金貨は発行されていますが、明治5年以降は明治3年、4年に発行された5圓金貨よりも直径が約2ミリ縮小されています。
●旧5圓金貨(縮小)各年度発行枚数
明治5年(1872) 1,057,000枚
明治6年(1873) 3,148,000枚 ←今回ご紹介中の金貨
明治7年(1874) 728,000枚
明治8年(1875) 181,000枚
明治9年(1876) 146,000枚
明治10年(1877) 136,000枚
明治11年(1878) 101,000枚
明治12年(1879) 不明
明治13年(1880) 78,000枚
明治14年(1881) 149,000枚
明治15年(1882) 113,000枚
明治16年(1883) 108,000枚
明治17年(1884) 113,000枚
明治18年(1885) 200,000枚
明治19年(1886) 179,000枚
明治20年(1887) 179,000枚
明治21年(1888) 165,000枚
明治22年(1889) 353,000枚
明治23年(1890) 238,000枚
明治24年(1891) 216,000枚
明治25年(1892) 263,000枚
明治26年(1893) 260,000枚
明治27年(1894) 314,000枚
明治28年(1895) 320,000枚
明治29年(1896) 224,000枚
明治30年(1897) 107,000枚
明治12年のみ、発行枚数「不明」となっておりますが、当時「金貨流出防止のため発行を抑えた」「銀中心の通貨政策に傾いた」「需要が少なかった」などの理由により発行されなかったのではないかと考察されています。
※市場にて「明治12年と彫られた旧5円金貨が1枚だけ見つかり、存在することが証明された」と記されています。ただしこの1枚以外は確認されておらず、明治12年に作成されたものか、何枚作成されたのか、などは一切不明です。
世界的にも高い評価を受けている日本最高峰の金工師「加納夏雄」により、表面には天皇陛下を象徴した「龍図」、裏面には日章を囲み「錦の御旗」「菊紋」「五三の桐」が美しくデザインされています。

明治6年(1873年)の日本は、近代国家へと大きく変わっていく重要な時期でした。
この年の1月には20歳になった男子に兵役の義務を課す「徴兵令」が出され、それまで武士(士族)が担っていた軍事の役割を、国民全体で支える形に変えていこうというものでした。
これによって、士族の特権的な地位が少しずつ弱まり、近代的な国民国家への第一歩が踏み出されたのです。
また、「地租改正」に向けた準備も進められていました。
これは、土地を持っている人に税をかける仕組みで、年貢としてお米を納めていた従来の制度から、お金で税を納める新しい制度に切り替えるものでした。この改革により、日本の財政基盤を安定させることが期待されました。
そして10月には、いわゆる「征韓論争」という大きな政治的対立が起こりました。
朝鮮との国交問題をめぐって、武力によって交渉を行おうとする西郷隆盛らと、それに反対する岩倉具視や大久保利通らが激しく対立し、最終的に西郷らが政府を去ることになりました。この出来事は、のちの明治政府内の分裂や西南戦争につながる重要な分岐点となります。
明治6年は、太陽暦(現在のカレンダー)が初めて使われ始めた年でもあります。
それまで使われていた旧暦(陰暦)を廃止し、1月1日を新年の始まりとする新暦が採用されたことで、日常生活にも大きな変化が訪れました。
教育面では、前年に発布された「学制」に基づいて、全国に学校を設ける動きが本格化し、子どもたちが平等に読み書きや計算を学べるようにしようという、国を挙げた教育改革が進められていったのです。
経済の面では、新しい通貨制度が整えられつつありました。
「円・銭・厘」という単位の通貨が導入され、近代的な金本位制への道が開かれました。これにより、国内外との経済取引の土台が整備され、国際的な信用のある貨幣制度の実現が目指されていました。
総じて、明治6年は日本が「武士の時代」から「国民全体で国をつくる時代」へと大きく舵を切った節目の年だった、といえます。
--- オークションレコード -----
※公開時の為替で計算しています。
2025年1月 MS66が約59万円で落札歴あり
3,600ドル(BP込)×1.1×149円=590,040円
財務省放出品であったり、日本貨幣商協同組合鑑定書の有無などでも価格に多少影響が出ますが、日本国内での販売額の統計を取ってみますと、今回のご案内額が現在の小売りの相場かと思います。
しかし、旧20圓金貨のここ数年の超人気化、高騰を始めとして、最近では旧10圓、旧5圓にもかなり注目が集まっております。
明治6年は旧5圓金貨の中でも発行枚数が300万枚を超え、他の年号と比べると10~30倍程多く流通していた為、まだ安いうちに、特に今回のMS66のような高鑑定品を抑えておいたほうが良いと思います。
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