1916年ドイツ領東アフリカ ヴィルヘルム2世 15ルピー金貨【AU58】
1916年ドイツ領東アフリカ ヴィルヘルム2世 15ルピー金貨【AU58】GERMAN EAST AFRICA 15 Rupien 1916-T Wilhelm II "T" of "OSTAFRIKA"
印象的な象のデザイン ドイツ領東アフリカ 1916T ヴィルヘルム2世 15ルピー 金貨【AU58】緊急通貨 のご案内になります。
こちらはドイツ領東アフリカでヴィルヘルム2世の治世に発行された緊急通貨、15ルピー金貨です。
ミントマークは「T」、Tabora(タボラ:現タンザニア)ミントになります。
表面:ドイツ帝国の紋章。左を向いている帝国の鷲が支え、黒鷲勲章を身に着け、上部にリボンの付いたドイツ国家王冠
裏面:サバンナを歩くアフリカゾウ
重さ:7.168グラム
直径:22㎜
タイプ:KM#16.1
鑑定番号(PCGS)47302372
PCGSの鑑定枚数は49枚、AU58は9枚ございます。
この15ルピー金貨の歴史的背景を簡単に説明します。
1914年8月、第一次世界大戦が勃発。
ドイツ領東アフリカの首都ダル・エス・サラームはイギリスの巡洋艦の爆撃を受け、首都は内陸のタボラに移されました。
ドイツ東アフリカ会社は、国内外の取引を行うことは困難だったため、植民地政府は傭兵への支払いのために、現地で紙幣を印刷し、硬貨を鋳造しなければなりませんでした。
その流れで、タボラの造幣局マーク「T」が刻まれた唯一のドイツ帝国硬貨が誕生しました。
また、緊急造幣局はタボラにあるドイツ東アフリカ銀行所有の郵便鉄道工場に設立され、安全上の理由から、建物内に鉄板のシェルターが設置され、この金貨が製造されました。
この金貨は、当時アフリカで非常に人気のあった貿易用貨幣の英国のソブリン金貨を参考に重量や寸法が設計された経緯があります。
そのため、タボラ・ソブリン金貨と呼ばれていました。
公式の交換レートは、15ルピアン=20ドイツマルクに設定されていました。
こちらのコインは、以下2種類のパターンが存在し、今回のコインは「KM#16.1」となっております。
・KM#16.1・・・右のアラベスクが「OSTAFRIKA」の「T」から始まる。
・KM#16.2・・・右のアラベスクが「OSTAFRIKA」の「A」から始まる。
どちらも発行枚数は10,000枚未満で希少性は抜群です。
--- オークションレコード -----
※公開時の為替で計算しています。
2021年5月 AU58が約77万円で落札歴あり
4,800ドル(BP込)×1.1×145円=765,600円
最近のAU58の履歴が無かったので、こちらはAU55ですが
2024年5月 AU55が約79万円で落札歴あり
4,920ドル(BP込)×1.1×145円=784,740円
上記のレコードで価格の推移を確認してみましょう。
2021年5月 AU58が約77万円の落札履歴が確認できます。
2024年5月には、AU55が約79万円で落札されております。
グレードが下でも、3年の歳月を経て上位のグレードの落札額を超えて来ました。
ゆっくりと安値、高値を切り上げてきており理想的な推移で、AU58で95万円は妥当な金額だと思います。
緊急用通貨と聞くと、少々粗雑な印象です。
しかし、その中でも最も有名なものは、このアフリカ象を描いた15ルピー金貨になります。
そのデザイン性の素晴らしさからコインコレクターからかなり人気を集めています。
正直、以前からご紹介したいと思っておりましたが、手に入れるのがかなり難しかったです。
色々コインをご案内してきましたが、他のコインと違って不思議な全く違う感覚を感じています。
激動の時代の歴史が沢山つまったお勧めの1枚です。
【お支払い方法】銀行振り込み、または現金払い ※クレジットカードでのお支払いは現在は承っておりません。